家づくり、最初の一歩は「想像すること」から
新築やリノベーションをしようと決めたあと、いざ動き出すとなると「何から考えればいいんだろう?」と悩む方は多いのではないでしょうか。

家づくりは、基本的に次のような流れで進んでいきます。
① 暮らしをイメージする ←今回はこちらのお話です
↓
② 問い合わせ・相談する
↓
③ ヒアリング・意見の共有
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④ ファーストプラン・現場調査
新築でもリノベーションでも、すべての出発点は ①暮らしをイメージすること。今回は、この最初のステップについてお話しします。
暮らしをイメージする、とは

まず考えていただきたいのは、間取りでも広さでもなく、これからの生活そのものです。
どんな暮らしがしたいか(ライフスタイル・価値観・趣味)
・家族構成と、これからのライフプラン
・おおまかな予算や資金計画
・「3LDKでキッチンは対面」
と条件から決めるのではなく、朝起きてから夜眠るまでの一日を、頭の中で映像のように描いてみてください。
例1|朝の「時間と動線」をイメージする
バタバタする朝の風景を、具体的に思い浮かべてみます。

朝7時、家族全員が一斉に動き出す。洗面台がひとつだと取り合いになるから、2人並んで身支度できる幅広の洗面台にしたい。
朝食の準備をしながら、子どもたちがリビングで学校の支度をしている様子に目が届くようにしたい。
パジャマから着替えるために2階の寝室まで行くのが面倒。1階の洗面所の近くに、ファミリークローゼットがほしい。
例2|休日の「過ごし方や趣味」をイメージする
「広いリビング」「ウッドデッキ」を、もう一歩深掘りしてみます。

休日の午後は、お気に入りのコーヒーを淹れて、外の景色を眺めながらソファで映画を一本。それが最高の贅沢。
友人を招いて家飲みをすることが多いから、リビングと続きのウッドデッキでBBQを楽しみたい。キッチンから料理や飲み物をサッと運べる動線だとうれしい。
キャンプ道具や自転車が趣味だから、室内に持ち込まず、玄関からそのまま出し入れできる土間収納でメンテナンスも楽しみたい。
例3|家事の「負担やストレス」をイメージする
毎日の家事のなかで、どこにストレスを感じているかを考えてみます。

洗濯の「洗う・干す・畳む・しまう」をあちこち移動しながらやるのが本当に苦痛。脱衣所のすぐ横に室内干しスペースがあって、その場で畳んで隣のクローゼットにしまえる、完結型のランドリーが理想。
買い物から帰ってきたとき、重い荷物を持ってリビングを通らずに、玄関から直接パントリーやキッチンへ行けるショートカットがほしい。
例4|家族との「距離感やつながり」をイメージする
家族が同じ空間にいながら、お互いが心地よくいられる関係性を思い描きます。

子どもが大きくなっても、学校から帰ってきたときに必ず顔を合わせられるよう、階段はリビングを通る設計にしたい。
お互いの気配は感じつつも、それぞれが別のことをして過ごしたい。リビングの一角に、少しこもれる夫の書斎兼、子どもの勉強スペースになるヌックがあるといい。
なぜ「デザイン」や「間取り」から始めないのか
デザインやかっこよさは、プロが提案してくれます。
けれど 「どんなふうに生きたいか」は、あなたの中にしかありません。
最初に「3LDK」「LDKは20畳」といった条件から決めてしまうと、完成後に後悔するケースが少なくありません。「広さは十分なはずなのに、お気に入りの家具が置けなかった」「置いてみたら、思っていた雰囲気にならなかった」——これは、家づくりでもっとも多い失敗のひとつです。
失敗例①|広さに憧れて選んだのに、使いこなせなかった

広いリビングに憧れて22畳にしたものの、家族はいつもソファ周辺(4畳ほど)に集まって座っていて、残りのスペースはただの通り道に。
失敗例②|開放感を優先して、お気に入りの家具が置けなくなった

大きな窓をたくさん設け、キッチンもフルオープンに。引っ越してから、前の家で愛用していた背もたれのしっかりしたソファやキャビネットを置こうとしたら、立てかけられる壁がどこにもなかった。
「暮らしのイメージ」が、家づくりの基準になる
もし最初に暮らしをイメージできていれば、こんな判断ができたはずです。

「うちは家族で映画を観るのが好きだから、リビング全体を広くするより、ソファ周りの空間と音響に予算をかけよう。その分、他の部屋は少しコンパクトでいい」
このように、自分たちにとって本当に意味のある広さや配分が見えてきます。「暮らしをイメージする」とは、家づくりの基準を作ること。
この基準がはっきりしていれば、土地選び、間取り決定、家具選びと続くすべてのステップで、「自分たちにとっての正解はどれか」を迷わずに選べるようになります。
まずは、「こんな朝を迎えたい」「こんな夜を過ごしたい」と、自由に想像することから始めてみませんか。


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